中世の街の雰囲気が好きで、ロマンティックな休日を過ごしたいならラトビア西部にあるクルディーガが最適な場所です。この街では、他では体験できない文化イベントにも参加することができます。クルディーガは人々の関心を一手に引き寄せる美しい女性のように、常に人々を魅了してきました。
ロケーション
クルディーガはリガから約155キロ西に離れたヴェンタ川のほとりに位置します。ヴェンタ川を含む旧市街の歴史地区はユネスコの世界遺産にもなっています。ラトビアの最も風光明媚な地域としてだけでなく、最も温暖な地域でもあります。神秘的な砂の洞窟や美しい渓谷があるリエジュペ自然公園は特に観光客に人気があります。
街の歴史
千年以上も前、クルディーガは古代クールランド公国の最大の貿易地であり文化の中心地でした。騎士団に占領されたのち1368年にクルディーガの街はハンザ同盟に加わりました。また、クールラント生まれの最も有名な人物であるヤコブ公によるクールラント公国の首都として栄えました。彼の治世中、この地域で最も有名な出来事は150以上の船が造られたことです。これらの船はクールラントのトバゴ、ガンビアなどへ出航していました。
見逃せない観光スポット
クルディーガの街は“2007年最優秀観光地”というタイトルを獲得しました。クルディーガを経由する旅行者の方にも立ち寄ってほしい観光スポットをご紹介します。
ヴェンタ滝 – ヨーロッパで最も幅の広い滝です(合計249メートル、高さ2メートル)。数多くの伝説や歴史的な出来事を生み出してきた自然の滝は、ヤコブ公が開発した釣り具の発明のおかげで古代クルディーガでは滝を利用してサーモンを効率よく捕獲できる場所として知られていました。
ヴェンタ川にかかる古いレンガ造りの橋 – 1874年に建築された、ヨーロッパで最も長いレンガで作られた橋のひとつです。当時の交通基準に適合するよう建築されたので、長さ500フィート、幅26フィートで作られています。この橋は今でもよく映画の撮影に使われます。
クルディーガ中心部の歴史地区 – クルディーガの旧市街にはアレクシュピーテの小川が流れています。バルト諸国で唯一残存する、川を包含する17-18世紀の建物が残る街です。これによりクルディーガは別名“ラトビアのヴェネツィア”として知られています。
アレクシュピーテ – 高さ4.5メートルでラトビアでは最も高い滝。17世紀にクルゼメ地方にできた製紙工場に電力を供給するために、滝の流れを利用できるよう工夫されました。
街の庭園とクルディーガ地区博物館 – クルディーガのドイツ十字軍によって1242年に建てられた最初の石の城の敷地内に位置しており、壁の断片と城の穴蔵が保存されています。ヤコブ公の城はそれ以前にあった城の上に建てたため、元の城は1701年に壊されました。
リエジュペ砂の洞窟 – ラトビアで最長の地下洞窟の迷路を形成し、深さ2kmを探検することができます。ヤコブ公の治世中には、ガラス製造のためにリエジュペの洞窟からの砂(材料)が、ヴェンタ川沿いを通って海外に出荷されていました。
アクティブツーリズム
クルディーガは、ハイキング、サイクリング、乗馬、釣り、ボートなどに最適な場所です。クルディーガは特にサイクリングのための街として知られており、毎年5月下旬にはバルト地域で最大級のサイクリング・フェスティバルが開催されます。ハイキング愛好家には、他では体験することのできないようなイベントもあります。古い狭軌鉄道を見て楽しみながら冒険のハイキングに出かける、“Lasās malā Bānis nāk!”(列車の道を作ろう!)ではクルディーガとアルスンガ間を歩きます。
文化
クルディーガでは年間を通して様々な文化イベントが開催されます。毎年4月に行われるオリジナルのイベント「フィッシュ・フライ・イン・クルディーガ」や、「ヴェンタ橋を通る真夏の裸ランニング」、アレクシュピーテ川のカーニバルや、町の祭りの期間中行われるランニング「クルディーガで饗宴」もまたロマンティックです。 8月には、世界的に有名な芸術家を結集した音楽祭「ライブ・フェスト」も開催されます。 10月に行われるヤコブ公・フェアでは中世の雰囲気の中、特別な体験ができるでしょう。クルディーガの年末は12月に行われる「奇跡を信じて」という冬のフェスティバルで締めくくられます。
交通手段
公共交通機関を使う方には、首都リガから長距離バスが便利です。車でお越しの方は、ルートA9又はA10から始め、P108又はP120を通ってクルディーガに向かう道をお勧めします。
クルディーガにはラトビアの他の町では経験することのできない、ラトビアの古代の息吹と小さな町の魅力があります。